大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和62年(ラ)603号 決定 1987年11月04日

抗告人(申立人) 甲野太郎

右代理人弁護士 青木秀茂

事件本人 甲野花子

主文

本件抗告を却下する。

理由

本件抗告申立の趣旨及び理由は、抗告人提出の別紙抗告状記載のとおりである。

本件抗告の理由は、要するに、甲野花子に対する準禁治産宣告審判申立事件につきなされた原決定中、保佐人として乙山一郎を選任し、抗告人を選任しなかった部分に不服があるというにある。しかし、家事審判法一四条家事審判規則三〇条により準用される同規則二七条及び九三条により準用される同規則八三条ないし八七条の規定上、保佐人選任の審判に対し即時抗告をすることができる旨の定めはないから、この部分について独立して即時抗告をすることはできないものといわなければならない。この理は、準禁治産宣告決定とともに保佐人の選任がなされた場合でも同様である。

よって、本件抗告は不適法であるからこれを却下すべきものとし、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 武藤春光 裁判官 菅本宣太郎 秋山賢三)

<以下省略>

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例